皆さん、こんにちは!株式会社フロンティア技研のチーフ、三浦です。
皆さんは、高層ビルや大きな建物の壁に、何やら規則的な「線」や「溝」があるのにお気づきでしょうか?「なんだかデザインの一部かな?」なんて思っていたら、実はそこには建物を守るための超重要な秘密が隠されているんです!
その秘密兵器、それが「エキスパンションジョイント」。 これは、建物の伸縮や揺れを吸収するための継ぎ目のことで、その役割から「伸縮目地(しんしゅくめじ)」とも呼ばれることがあります。

なぜ建物に「スキマ」が必要なの?
さて、このエキスパンションジョイント、なぜ必要かというと、ズバリ「建物を守るため」なんです。 皆さんのご想像以上に、建物って様々な力に常にさらされています。
- 温度変化による伸縮 想像してみてください。夏は暑く、冬は寒い。建物に使われているコンクリートや鉄骨も、温度によって膨らんだり縮んだりするんです。もし巨大な建物が一体のまま膨張・収縮したらどうなるでしょう?きっとひび割れたり、ゆがんだりしてしまいますよね。 エキスパンションジョイントは、まるでアコーディオンのように、その「伸び縮み」を吸収するためのクッションの役割を果たします。
- 地震の揺れ 日本に住む私たちにとって、地震は避けて通れない自然現象です。大きな地震が発生すると、建物は想像以上に複雑に揺れ動きます。特に、L字型やコの字型など、複雑な形状の建物の場合、揺れによって異なる方向に力がかかり、ぶつかり合ってしまう危険性があります。 エキスパンションジョイントは、建物の各部分が独立して揺れることを許容し、互いの衝突や損傷を防ぐための「安全弁」のような役割も担っているんです。
まるで人間が「関節」で体を柔軟に動かしたり、衝撃を吸収したりするのと似ていますよね。このスキマがあるからこそ、建物は変化する環境に耐え、私たちを安全に守ってくれるのです。
見えないところで頑張る「縁の下の力持ち」
普段はあまり目立たないエキスパンションジョイントですが、建物の安全性や耐久性を保つ上で、非常に重要な役割を担っています。適切な設計と施工がなされていなければ、建物の寿命を縮めてしまったり、万が一の際に大きな被害に繋がったりする可能性もあります。
私たちが当たり前のように利用しているオフィスビルやショッピングモール、マンションなど、あらゆる場所でこの「縁の下の力持ち」が私たちの安全を守ってくれているんですね。次に大きな建物を見る機会があったら、ぜひ「あ、あそこにも頑張ってるスキマがあるな」と、ちょっとだけ気にかけてみてください。建物の見方が少し変わるかもしれませんよ!
それではまた明日、毎日更新ブログでお会いしましょう!

コメント