皆様、こんにちは!フロンティア技研のチーフ、三浦です。
不動産の取引に関わっていると、時々見慣れない専門用語が出てきて「ん?」となること、ありませんか? 今日は、そんなちょっと難しいけれど、実は重要な用語の一つ「SPE」について、わかりやすく解説していきたいと思います。

SPEとは一体何?
SPEとは、「Special Purpose Entity」の略で、日本語では「特別目的会社」や「特別目的事業体」と訳されます。 なんだか難しそうな名前ですよね。簡単に言うと、特定の目的を達成するためだけに設立される会社や団体のことです。
なぜ不動産取引でSPEが使われるの?
不動産の取引、特に大規模な不動産取引や不動産の証券化などの際には、このSPEがよく利用されます。 その理由はいくつかありますが、主なものとしては以下の点が挙げられます。
- リスクの分離: 特定の不動産に関するリスクを、親会社や他の事業体から切り離すことができます。もしその不動産事業がうまくいかなかったとしても、他の事業への影響を最小限に抑えることができるのです。
- 資金調達の多様化: SPEを設立することで、通常の会社とは異なる方法での資金調達が可能になります。例えば、不動産を担保にした証券を発行するなどして、より多くの投資家から資金を集めやすくなります。
- 税務上のメリット: 特定の条件下では、税務上のメリットを享受できる場合があります。
SPEの仕組みをざっくり解説
例えば、ある会社が大きな商業ビルを建設・運営したいと考えたとします。 この時、会社は直接ビルを建設するのではなく、そのビルだけを目的としたSPE(例えば「〇〇ビルディング特定目的会社」のような名前になります)を設立します。 そして、そのSPEが資金を調達し、ビルの建設・運営を行う、という流れになります。
もし、このビル事業がうまくいかなかった場合、責任はそのSPEが負うことになり、親会社全体の経営に大きな影響が出にくい、というわけです。
SPEは私たちに関係あるの?
一般の個人の方が不動産を購入する際に、直接SPEと関わることは少ないかもしれません。 しかし、不動産投資信託(REIT)などは、複数の不動産をSPEが保有・運営しているケースが多いため、間接的にSPEが関わっていることになります。
また、大規模な再開発プロジェクトなどでもSPEが活用されることがあるため、私たちの街づくりにも影響を与えていると言えるでしょう。
少し難しい話でしたが、SPEの基本的な仕組みを知っておくと、不動産関連のニュースや情報を見たときに、より深く理解できるようになるはずです。

コメント