「FRP」と聞いて、ピンとくる方は少ないかもしれませんね。でも、実は私たちの身の回りにある、あるモノに使われている超スゴイ素材なんです。
FRPとは、「Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)」の略称です。
「プラスチック」と聞くと、軽くて柔らかいイメージがあるかもしれませんが、FRPはガラス繊維などの「繊維」で補強されているため、軽くて丈夫、そして錆びにくいという、まさに「いいとこどり」のハイブリッド素材なんです。
自動車の部品や、ボート、さらにはロケットの先端部分にも使われることがあるんですよ。なんだか、SF映画の世界みたいですよね。

マンションのベランダはFRPでできている?
このFRP、実は不動産、特にマンションのベランダやバルコニーで大活躍しています。
多くのマンションでは、ベランダの床にFRP防水という工法が採用されています。これは、FRPの特性を活かし、防水層をつくることで、雨漏りを防ぎ、建物を守る重要な役割を担っているんです。
FRP防水は、以下のようなメリットがあります。
- 軽くて建物に負担をかけない
鉄筋コンクリートと比べて非常に軽いため、建物全体の重量を抑えられます。
- 高い防水性能
継ぎ目がなく、水を通さない層を形成するため、雨漏りの心配が少ないです。
- 高い耐久性
紫外線や熱にも強く、長期間にわたって防水性能を維持します。
このように、FRPは私たちの快適な暮らしを、目立たないところでしっかりと支えてくれているんです。
知っておきたいFRPのメンテナンス
FRP防水は非常に優秀ですが、メンテナンスが不要というわけではありません。
経年劣化によって防水層が剥がれたり、ひび割れが起きることもあります。定期的な点検と、必要に応じてトップコートの再塗装を行うことで、性能を長く保つことができます。
中古マンションを購入する際や、賃貸物件を検討する際は、ベランダの防水層の状態もチェックしておくと安心です。
不動産は、このように普段は目にしない部分にも、たくさんの技術が詰まっています。知れば知るほど、その奥深さに気づかされますね。

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