最近のモダンな住宅やリノベーション物件で、壁一面に設置されたおしゃれな棚や、部屋の間仕切りとして使われている棚を見たことはありませんか? 今回ご紹介するのは、そのオープンシェルフです。
ただ物を置くだけでなく、空間を仕切りながら視線を通し、収納自体をインテリアの一部にするオープンシェルフは、現代の「見せる収納」ブームの立役者です。
今回は、このオープンシェルフが住まいのデザイン性と機能性にどう貢献するのか、そして物件選びの際のチェックポイントを解説していきます。

オープンシェルフとは?
オープンシェルフとは、扉や引き出しなどの覆いがなく、棚板と骨組みだけで構成された開放的な棚を指す不動産用語・インテリア用語です。
壁に固定される「壁付け棚」や、空間に独立して置かれる「間仕切り棚」など、様々なタイプがあります。
最大の特徴は、収納物がそのまま見える状態であること。そのため、本や食器といった実用品だけでなく、装飾品やアートを置いて「見せる収納」として活用することで、空間のデザイン性を高める目的で使われます。
オープンシェルフがもたらす空間への効果
オープンシェルフは、限られた空間でも効果的に広がりと機能性をもたらします。
- 1. 開放感の演出と空間の仕切り: 背板がない構造が多いため、棚の向こう側が透けて見えます。これにより、部屋を間仕切りながらも視線は遮られず、圧迫感のない開放的な空間を演出できます。
- 2. インテリアとしての活用: 収納物自体がインテリアの一部となるため、お気に入りの雑貨や植物を飾ることで、手軽におしゃれな雰囲気を作り出すことができます。
- 3. 採光・通風の確保: 壁付けの収納と比べて、光や風を通しやすい構造のため、部屋全体が明るく、風通しが良い状態を保つのに役立ちます。
お部屋探しでチェックしたいポイント
オープンシェルフのある物件を検討する際や、導入を考える際には、以下の点に注意が必要です。
- 設置場所と用途: リビングや書斎、キッチンなど、どこに設置されているか、またそれが造り付け(備え付け)であるかを確認しましょう。造り付けであれば、耐震性や強度が高く、物件の付加価値となります。
- ホコリ対策とメンテナンス: 収納物がむき出しになるため、ホコリが溜まりやすいというデメリットがあります。こまめな掃除が必要になるため、棚板の材質や清掃のしやすさもチェックポイントです。
- 収納物の選定: 「見せる収納」であるため、何を置くかで部屋の印象が大きく変わります。散らかりやすいものを置く場所ではないことを理解し、何を収納し、何を飾るかをイメージしておきましょう。
オープンシェルフは、使い手のセンスが問われる収納ですが、上手に活用すれば、物件の魅力を最大限に引き出してくれます。

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