みなさま、こんにちは! 毎日更新ブログへようこそ。株式会社フロンティア技研、チーフの三浦です。
新しいマンションや戸建ての物件を見に行ったとき、壁紙(クロス)の表面に、石目や織物のようなわずかな凹凸があることに気づいたことはありますか? 実は、これが今回のテーマである「エンボス加工」の力です。
エンボス加工は、デザイン性を高めるだけでなく、暮らしの快適さや安全性にも関わる、非常に重要な技術です。今回は、この地味ながら奥深い「エンボス加工」について、その仕組みと、物件選びでどのように役立つのかを解説していきます!

エンボス加工とは?
エンボス加工とは、建材の表面に型押しや圧力をかけることで、凹凸の模様を転写・形成する加工技術のことです。
Emboss(エンボス)は「浮き彫りにする」という意味で、不動産においては、主に壁紙(クロス)、フローリング、クッションフロアなどの表面に施されます。
織物や石目といった自然素材のリアルな質感を再現するために用いられ、視覚だけでなく、実際に触れたときの感触(手触り)も本物に近いものにする効果があります。
エンボス加工が暮らしの質を上げる理由
エンボス加工は、単なる見た目の問題ではありません。日常生活の質を向上させる実用的なメリットがあります。
- 1. リアルな質感とデザイン性: プリントされた模様に凹凸の型押しを合わせることで、遠目には本物の素材と見間違えるほどの立体感と深みが生まれます。これにより、物件全体のグレード感が向上します。
- 2. 滑りにくさ(安全性): 床材に施された場合、表面に細かな凹凸ができることで、摩擦抵抗が増し、水回りなどで床が濡れても滑りにくくなります。特に、キッチンや洗面所のクッションフロアでは、安全性を高める上で非常に重要な機能です。
- 3. 傷や汚れが目立ちにくい: 表面が均一な素材と比べて、エンボス加工の凹凸が光を乱反射するため、軽微な傷や日々の汚れが目立ちにくくなるという嬉しい効果もあります。
内装チェックで注目したいポイント
普段意識しないエンボス加工ですが、内見時には以下の点に注目することで、その物件の快適性を推測できます。
- 壁紙の清掃性: エンボスが深すぎる場合、凹部分にホコリが溜まりやすくなることがあります。見た目のリアルさと、清掃のしやすさのバランスが取れているか、照明を当てて確認してみましょう。
- 水回りの床の感触: キッチンや洗面所の床を裸足で歩いてみましょう。表面にざらつきや細かな凹凸があるか確認してください。これは、滑りにくさ(防滑性)に配慮している証拠であり、安全性の高さを意味します。
- 建具との統一感: 壁紙や床材のエンボス加工が、ドアや他の建具の質感と調和しているかを確認することで、物件全体の内装の質の高さを判断できます。
エンボス加工は、物件の細部に隠された「心地よさ」への配慮を示す証です。ぜひ、ご自身の指先でその質感を確かめてみてください。

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