L値とは?【不動産用語解説】集合住宅の永遠の悩み…

皆さんは、マンションやアパートで暮らしていて、上の階から聞こえてくる「トントン」という足音や、「ガタン」という物音に悩まされた経験はありませんか?

実は、そんな集合住宅の騒音問題を判断するための大切な指標があるんです。それが今回解説する「L値(エルち)」です。

L値

L値は「床衝撃音レベル」のことで、その名の通り、床を通じて伝わる音の大きさを表す数値です。

そして、L値には大きく分けて2つの種類があります。

  • LL値(軽量床衝撃音)スプーンを落としたり、スリッパで歩く「パタパタ」という音など、比較的軽くて高音の音の伝わりにくさを表します。
  • LH値(重量床衝撃音)子どもの飛び跳ねる「ドンドン」という音や、重いものを落としたときの「ガツン」という鈍い音の伝わりにくさを表します。

最も重要なポイントは、「数字が小さいほど遮音性能が高い」ということです。つまり、L-40の床材はL-50の床材よりも、音が伝わりにくいということになります。

L値が不動産に与える影響

L値は、住む人の快適性に直結するだけでなく、不動産価値にも深く関わっています。

  • 入居率や資産価値の向上遮音性能が高い物件は、騒音トラブルのリスクが少なく、入居者にとって大きな魅力となります。特にファミリー向け物件では、L値の良さが競争力となり、高い入居率を維持しやすくなります。
  • 賢い物件選びのヒント中古マンションを購入する際や、賃貸物件を探す際は、L値をチェックすることで、入居後の生活の質を事前に予測できます。特に小さなお子さんがいるご家庭や、静かな環境を求める方にとっては、欠かせない判断材料です。
  • リノベーションでの価値創造古いマンションでも、L値性能の高い床材にリフォームすることで、物件の付加価値を高めることができます。

このように、L値は、単なる専門用語ではなく、住まいの快適さと不動産の価値を左右する、とても重要な指標なのです。

今すぐできる!お手軽騒音対策グッズ

もし、すでに物件が決まっていて騒音に悩んでいる場合は、L値の良し悪しに関わらず、ご自身でできる対策もあります。

  • 床用防音マット床に敷くだけで、軽量床衝撃音(LL値)の軽減が期待できます。
  • 遮音カーテン外から入ってくる音や、室内から漏れる音を軽減してくれます。
  • 隙間テープ窓やドアの隙間に貼るだけで、外部からの音の侵入を防ぎます。
三浦 チーフ

2007年11月からFC2ブログをはじめ、引越しながら毎日更新しています。2024年12月3日から投稿している当ブログもよろしくお願いいたします。

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