不動産取引や税金の計算などで、土地の価格を目にする機会は多いと思います。しかし、実は一つの土地に対して、複数の価格が存在することをご存知でしょうか?これを「一物四価(いちぶつよんか)」と言います。今回は、この「一物四価」について詳しく解説していきます。
一物四価とは?
「一物四価」とは、一つの土地に4つの異なる価格が存在することを意味します。具体的には、「実勢価格」「公示価格」「固定資産税評価額」「相続税路線価」の4つです。それぞれの価格は、目的や算出方法が異なり、金額も異なります。
4つの価格
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実勢価格
- 実際に市場で取引される価格です。
- 不動産会社や不動産情報サイトなどで知ることができます。
- 売主と買主の合意によって決まるため、他の価格と比べて変動しやすいです。
- 私たちが不動産を購入する際に、最も直接的に関係する価格と言えるでしょう。
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公示価格
- 国土交通省が毎年3月下旬頃に公表する、その年の1月1日時点の正常な価格です。
- 不動産鑑定士の鑑定評価をもとに、国土交通省の土地鑑定委員会が審査し決定します。
- 一般の土地取引価格の指標となり、公共事業用地の取得価格の算定基準などにも用いられます。
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固定資産税評価額
- 固定資産税や都市計画税を算出するための基準となる価格です。
- 各市町村が3年に一度評価替えを行い、固定資産課税台帳に登録されます。
- 公示価格の7割程度を目安に評価されることが多いです。
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相続税路線価
- 相続税や贈与税を算出するための基準となる価格です。
- 道路に面する宅地の1平方メートルあたりの評価額で、毎年国税庁が公表します。
- 公示価格の8割程度を目安に評価されることが多いです。
なぜ4つの価格があるのか?
このように複数の価格が存在するのは、それぞれの価格が異なる目的で使用されるためです。例えば、実際に不動産を売買する際には「実勢価格」が重要になりますし、税金を計算する際には「固定資産税評価額」や「相続税路線価」が基準となります。
まとめ
「一物四価」は、不動産取引や税金の計算において重要な概念です。それぞれの価格の違いを理解することで、不動産に関する様々な手続きをスムーズに進めることができるでしょう。
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